【目次】
■まとめ
物流倉庫は、その構造や設備の関係から熱がこもって暑くなりやすい特徴があります。
暑いまま放置していると、従業員の健康被害を引き起こしたり、保管している製品の劣化につながったりするため、適切な暑さ対策が必要です。
特に、近年は平均気温の上昇や熱中症患者も増えているため、暑さ対策の重要性は高まっています。
この記事では、物流倉庫が暑くなる原因や対策しないリスク、対策方法などを紹介します。
暑いまま放置していると、従業員の健康被害を引き起こしたり、保管している製品の劣化につながったりするため、適切な暑さ対策が必要です。
特に、近年は平均気温の上昇や熱中症患者も増えているため、暑さ対策の重要性は高まっています。
この記事では、物流倉庫が暑くなる原因や対策しないリスク、対策方法などを紹介します。
物流倉庫の暑さ対策の重要性
ここでは、物流倉庫の暑さ対策が重要な理由について解説します。
平均気温が年々上昇している
日本の平均気温は年々上昇しており、夏の気温も上がっています。
例えば、気象庁によると2024年日本の夏は、1991〜2020年の30年平均値を1.76度上回っています。これは1898年の統計開始以降、2023年と並んでもっとも高い数値です。
平均気温が年々上昇しているのは、地球温暖化や自然変動などの要因が複合的に影響しているためです。
それに伴い、真夏日や猛暑日、熱帯夜などの日数も増加しており、夏を中心に過ごしにくい日が増えています。平均気温は長期的に見て上昇傾向にあり、今後もさらに暑くなることが予想されます。
熱中症による被害が増えている
平均気温の上昇により、熱中症による被害も増加しています。
熱中症は体温調整機能が働かなくなり、体内に熱がこもった状態のことです。めまいやけいれん、頭痛などの症状を引き起こし、重症化すると死亡するリスクもあります。
熱中症は屋外だけではなく、熱がこもりやすい屋内でも起こります。従業員の安全を守るためにも、熱中症のリスクを抑えることが大切です。
倉庫内が暑くなる原因
物流倉庫は暑くなりやすい特徴があります。ここでは、倉庫内が暑くなる原因を解説します。
屋根からの輻射熱
物流倉庫の気温が高くなる原因として、屋根からの輻射熱が挙げられます。
輻射熱は空気を介さずに物体間で伝わる熱の一種で、遠赤外線を通じて移動する性質があります。
物流倉庫の多くは金属製の折板(折半)屋根を用いており、真夏だと直射日光によって80℃近くに達することも珍しくありません。直射日光によって熱せられた折板(折半)屋根からの輻射熱が、倉庫内に伝わることにより、倉庫内が暑くなってしまう場合があります。
構造上の問題
物流倉庫は構造上、熱がこもりやすくなっています。
物流倉庫はたくさんの製品を保管するために天井が高く広い造りになっており、空気循環が難しく、冷房効率も悪いため、屋根や壁から伝わった熱がこもりやすくなっています。屋根や壁の面積が広いため、直射日光の影響を受けやすいことも暑くなりやすい原因です。
また、住居に比べると窓が少なく、外気の入れ替えがしにくいことで熱がこもります。
作業形態の問題
物流倉庫が暑くなるのは、荷物の出入りが頻繁にあるため外気が侵入しやすく、空調を利用しても倉庫内の気温が下がりきらないためです。
荷物の出入りが多ければ多いほど空調の効きが悪くなり、物流倉庫内の気温も上がります。このように、物流倉庫特有の作業形態も、物流倉庫内の気温を高める原因となっています。
荷物の出入りが多ければ多いほど空調の効きが悪くなり、物流倉庫内の気温も上がります。このように、物流倉庫特有の作業形態も、物流倉庫内の気温を高める原因となっています。
空調設備の不調・老朽化
物流倉庫の空調設備の不調や老朽化も、物流倉庫内が暑くなる原因の一つです。
特に、「数年前に比べると極端に暑くなった」「冷房の効きが以前より悪くなったと感じる」ような場合は、空調設備に問題が生じている可能性が高いといえます。物流倉庫は広さがあって天井も高いため、空調設備は通常のものよりもパワーのあるものが必要です。
効き目が弱くなっていると、すぐに倉庫内の気温や湿度が高くなってしまうため、問題がある場合は修理や買い替えなどの対応を検討しましょう。
省エネによる弊害
省エネ対策によって、空調設備を十分に使えていないことが物流倉庫の暑さにつながっているケースもあります。
例えば、省エネ対策としてエアコンの冷房設定を定める場合に、設定温度が高いことで冷房が十分に効かずに暑くなっていることもあります。通常よりも気温や湿度が高い場合は、設定温度を下げるなど、臨機応変な対応が求められるでしょう。
例えば、省エネ対策としてエアコンの冷房設定を定める場合に、設定温度が高いことで冷房が十分に効かずに暑くなっていることもあります。通常よりも気温や湿度が高い場合は、設定温度を下げるなど、臨機応変な対応が求められるでしょう。
倉庫内の暑さ対策を怠った場合のリスク
物流倉庫の暑さ対策を怠ると、さまざまなリスクが生じます。
ここでは、具体的なリスクについて解説します。
従業員の健康被害
物流倉庫の暑さ対策を怠り、従業員が熱中症になって健康被害が生じた場合、企業は安全配慮義務違反に問われる可能性があります。
企業は従業員の安全を確保するために、適切な空調設備の設置や管理、作業時間の調整など熱中症対策を講じなければなりません。これらの対策を怠り、従業員に健康被害が生じた場合、企業は損害賠償請求をされる可能性もあります。
また、社会的信用を失ったり、作業がストップして損害が出たりなどのリスクもあります。
企業は従業員の安全を確保するために、適切な空調設備の設置や管理、作業時間の調整など熱中症対策を講じなければなりません。これらの対策を怠り、従業員に健康被害が生じた場合、企業は損害賠償請求をされる可能性もあります。
また、社会的信用を失ったり、作業がストップして損害が出たりなどのリスクもあります。
作業効率の低下
物流倉庫の暑さ対策を怠った場合、暑さによって従業員の作業効率が低下するリスクがあります。
その理由は、暑さによって体温が上昇すると頭がボーっとしたり、集中力が低下したりなど、さまざまな症状が起こるためです。いつもしている作業に倍以上の時間がかかったり、普段なら間違えないような大きなミスをしたりします。
また、暑い中で長時間過ごしていると「夏バテ」になり、疲労感や無気力感が増大し、作業のペースが遅くなる場合もあります。
保管している製品の劣化
物流倉庫で適切な暑さ対策を行わない場合、保管している商品が劣化するリスクがあります。
高温環境下で長期保管すると、商品によっては変質や劣化が進行し、商品価値が損なわれてしまうためです。特に温度管理が重要な食品や医薬品などは、適切な保管環境の維持が必要不可欠といえます。
食品を取り扱っている場合、劣悪な保管環境だとカビや細菌が発生して、衛生問題に発展するリスクもあります。
最終的には劣化した製品の廃棄や代替品の調達などが必要となり、予期せぬコストが発生する可能性もあるため注意しましょう。
高温環境下で長期保管すると、商品によっては変質や劣化が進行し、商品価値が損なわれてしまうためです。特に温度管理が重要な食品や医薬品などは、適切な保管環境の維持が必要不可欠といえます。
食品を取り扱っている場合、劣悪な保管環境だとカビや細菌が発生して、衛生問題に発展するリスクもあります。
最終的には劣化した製品の廃棄や代替品の調達などが必要となり、予期せぬコストが発生する可能性もあるため注意しましょう。
物流倉庫の効果的な暑さ対策
物流倉庫ではさまざまな暑さ対策が行われています。
ここでは、物流倉庫の効果的な暑さ対策を紹介します。
空調設備の導入・最適化を行う
物流倉庫の暑さ対策として、短期間での効果が期待できるのは空調設備の導入や最適化です。
空調設備は物理的に気温を下げることができ、根本的な暑さ対策につながります。
適切なサイズの業務用エアコンを適切な場所に設置し、古い倉庫で空調設備が老朽化している場合は、修理や交換を検討しましょう。業務用扇風機やシーリングファンを設置し、空調の冷風が循環するように空気の流れを作るのもコツです。
また、部分的にしっかり冷やしたい場合はスポットクーラーを設置するのもよいでしょう。
屋根用スプリンクラーを設置する
屋根用スプリンクラーを設置し、屋根に散水することで倉庫内の気温上昇を抑えることもできます。
屋根に撒いた水が蒸発する際に、屋根の表面から熱を奪うことができ、屋根の表面温度を下げることが可能です。気化熱を利用した暑さ対策で、夏の暑い日に水を撒くと涼しくなるのと同じ原理です。
特に屋根からの輻射熱で倉庫内の温度が高くなっている場合に効果的な方法といえます。
ただし、屋根用スプリンクラーの設置には導入コストや水道費用がかかり、定期的な散水によって屋根が錆びてしまうリスクもあるため注意が必要です。
間仕切りカーテンを設置する
物流倉庫の暑さ対策として、間仕切りカーテンの設置も有効です。
物流倉庫はスペースが広く空調効率も悪いため、冷房をつけてもなかなか涼しくなりません。間仕切りカーテンを設置して倉庫内を適切に仕切ることにより、空調効率がアップして冷房の効きを改善する効果が期待できます。
間仕切りカーテンにもさまざまな種類があるため、倉庫の広さや保管している商品に適したものを選ぶのがよいでしょう。
目的に合った間仕切りカーテンを設置することで、エアコンの効率アップだけではなく、雨除けや防虫など、さまざまな付帯効果が期待できます。
水分補給の意識付けを徹底する
物流倉庫で働く従業員の熱中症を防ぐために、水分補給の意識付けを徹底的に行うことも大切です。
人の身体は体温が上昇すると汗をかき、その汗が蒸発することによって体温を下げる働きがあります。汗の元になるのが水分であり、水分が足りていないと汗をかくことができず、体温調整ができません。そのため、熱中症対策においては水分補給が重要になります。
また、汗をかくとナトリウムやミネラルなども失われてしまうため、水分だけではなく塩分も一緒に摂取することが大切です。定期的に水分や塩分を補給するルールを作っておくとよいでしょう。
人の身体は体温が上昇すると汗をかき、その汗が蒸発することによって体温を下げる働きがあります。汗の元になるのが水分であり、水分が足りていないと汗をかくことができず、体温調整ができません。そのため、熱中症対策においては水分補給が重要になります。
また、汗をかくとナトリウムやミネラルなども失われてしまうため、水分だけではなく塩分も一緒に摂取することが大切です。定期的に水分や塩分を補給するルールを作っておくとよいでしょう。
従業員の健康状態をこまめにチェックする
暑さ対策として、従業員の健康状態をこまめにチェックすることも大切です。
体調が優れない場合は、いつも以上に熱中症のリスクが高まります。健康状態をこまめにチェックすることで、熱中症リスクが高い従業員を特定し、適切な対応を取ることが可能です。
健康状態をチェックするためには、体調チェックシートの活用をおすすめします。体調チェックシートには睡眠、食事、疲労感の程度、体温、気分、体調の自己評価などの項目を設け、毎朝従業員に記入してもらうとよいでしょう。
気温に合わせて作業時間を調整する
物流倉庫の暑さ対策として効果的な方法は、気温に合わせて作業や作業時間を調整することです。
例えば、気温の低い早朝に作業を集中させることや、気温や湿度が高い日は作業時間を短縮させるのも効果的といえます。気温が高い日中は休憩時間を増やしたり、連続作業時間を短くしたりするのも効果的です。
また、休憩時に身体の熱を少しでも排出するために、冷房設備のある休憩場所で休めるように準備しておきましょう。
空調服を着用する
昨今、真夏の暑さ対策として注目されている空調服は物流倉庫の暑さ対策にも効果的です。
空調服とは、バッテリーで可動する小型ファンを内蔵した作業着で、着用するだけで涼しくなることからメディアでも多く紹介されています。空調服が涼しく感じるのは、ファンの風によって服の中でかいた汗を効率よく蒸発させるためです。
空調服を着用することにより、熱中症や熱によるストレスを減らし、作業員の体調不良や集中力低下を防止します。
身体に負担をかけずに作業ができるため、作業員の疲れやストレスが減り、長時間の作業にも耐えることができます。
ネッククーラーを使用する
ネッククーラーは、首元に装着して体温を下げるためのアイテムで、気温が高い物流倉庫での作業にも最適です。
首元には血液を循環させる太い血管が通っていて、この部分を冷やすことにより、身体を効率よく冷やせます。また、ネッククーラーは首にかけて使用するため、両手が自由に使え、倉庫業務に差し支えがないこともメリットです。
一方、長時間使用することによって低温火傷や血流障害のリスクなどがあるため、正しく使用しましょう。
まとめ
この記事では、物流倉庫が暑くなる原因やリスク、対策などを解説しました。
物流倉庫は広い面積と高い天井によって冷房が効きにくいことや、屋根からの輻射熱によって気温が上昇しやすい特徴があります。空調設備を設置していても十分に冷たい空気が行き渡らず、従業員に熱中症や健康被害をもたらす可能性があるため対策が必要です。
物流倉庫の暑さ対策としては、空調設備の見直しや設置、スポットクーラーの導入、屋根用スプリンクラーの設置などがあります。また、従業員の体調管理をはじめ、空調服やネッククーラーなどの導入もおすすめです。
暑さ対策を適切に行って作業環境を整えることで、作業効率の向上や従業員の健康維持、製品の品質維持にもつながります。
自社で物流倉庫の暑さ対策を十分に行う余裕がない場合は、物流アウトソーシングサービスを利用するのもおすすめです。
物流倉庫なら、ヨシアース株式会社におまかせください。
当社では、入庫作業、検品、ピッキング、梱包など、あらゆる物流作業に対応しています。繁忙期や閑散期の変動に対しても柔軟に対処できます。
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